もう少しでシネフィル

Un peu plus en cinéphilie

MENU

オールタイム・ベスト100(2015年12月26日時点)

f:id:takaya_0822:20160413211109p:plain
 
この記事は2015年12月26日に選出したオールタイム・ベストな100本に、簡単な一言感想を加えてまとめたものになります。
 
監督につき1本という選び方にこだわり、100本選出しています。今現在はもう変わってしまった作品もありますが、それはそれこれはこれということで。
 
100位から順番にはなっていますが、1位から観たい方は以下の目次を表示させて一気に1位へ飛んでください。
 

目次を表示する

 

 

オールタイム・ベスト100

 

100位 THX-1138

原題:THX 1138
制作年度:1971年
"自由"というものが許される範囲内で生きることであるとするならば、この物語はそれを勝ち取るものである。
 

99位 男たちの挽歌

原題:英雄本色/A BETTER TOMORROW
制作年度:1986年
銃弾の数だけその想いが見え、関係性が痛いほど把握することのできる作品。
 

98位 スティング

原題:THE STING
制作年度:1973年
終わり良ければ全て良し感は少なからずあるものの、しっかり騙される自分を褒めてあげたい。
 

97位 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲

制作年度:2001年
監督:原恵一
長過ぎる階段は天国行きにも思え、しんちゃんはその大人への階段を駆け上がり全てを救うのだ。
 

96位 マッドマックス 怒りのデス・ロード

原題:MAD MAX: FURY ROAD
制作年度:2015年
監督:ジョージ・ミラー
生きるだめに最善を尽くす者が共闘し、肉体が反応する瞬間をカメラで捉えていると言える。
 

95位 インディ・ジョーンズ/最後の聖戦

原題:INDIANA JONES AND THE LAST CRUSADE
制作年度:1989年
ランボー』が弓だけだとすれば、傘だけで闘う映画が面白くないわけがない。
 

94位 マトリックス

原題:THE MATRIX
制作年度:1999年
監督:アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー
過度な期待をされてしまった社畜が本当に全てをこなせるようになってしまう話と最近では錯覚している。
 

93位 ミッドナイトクロス

原題:BLOW OUT
制作年度:1981年
映画において意味など求めてはならないのかもしれないと思わせられる。
 

92位 味園ユニバース

制作年度:2015年
監督:山下敦弘
開始10分程度で映画に愛されていると確信し、何度も何度もあのクズの後ろ姿を追ってしまう。
 

91位 ジャンゴ 繋がれざる者

原題:DJANGO UNCHAINED
制作年度:2012年
影がヒロインを迎えにきて、唇をかわせば復讐の火蓋は切られるのだ。
 

90位 グランド・ブダペスト・ホテル

原題:THE GRAND BUDAPEST HOTEL
制作年度:2013年
列車が止まり、物語が2人のためだけのために止まったときの感覚を何度も味わいたい。
 

89位 エル・トポ

原題:EL TOPO
制作年度:1969年
どのショットを切り取っても訳が分からないけど、どれも凄いと思えてしまう。
 

88位 未来世紀ブラジル

原題:BRAZIL
制作年度:1985年
希望の見えぬ生活から踏み出せる可能性を見出してしまった人間は、それが”パンドラの箱”だったとしても開こうとしてしまう。
 

87位 ミツバチのささやき

原題:EL ESPIRITU DE LA COLMENA/SPIRIT OF THE BEEHIVE
制作年度:1973年
いつ壊れてもおかしくないと感じるものをとらえたショットは、どれだけ美しいかを教えてくれる。
 

86位 徳川セックス禁止令 色情大名

制作年度:1972年
監督:鈴木則文
生み出した世界観に負けることのない「動き」をぜひ体感していただきたい。
 

85位 最前線物語

原題:THE BIG RED ONE
制作年度:1980年
唐突に現れる十字架よりも、最前線に送られ続ける兵士の姿にカタルシスを感じるのだ。
 

84位 ホーリー・モーターズ

原題:HOLY MOTORS
制作年度:2012年
人は知らぬ間に誰かを演じ、生きていることのわかるこの作品が映画の全てだと感じるのだ。
 

83位 ベニスに死す

原題:MORTE A VENEZIA/DEATH IN VENICE
制作年度:1971年
美しいものをただ見続けたいという欲望は、安全な地から身を乗り出させることとなるのだ。
 

82位 愛と哀しみのボレロ

原題:LES UNS ET LES AUTRES/BOLERO
制作年度:1981年
時代をまたにかけて1度の演奏に集まっていくのは、まるで楽譜を集める行為のよう。
 

81位 愛のむきだし

制作年度:1981年
監督:園子温
人間は脆く、こうありたいと願う姿を追うがゆえにまた道を外すことになってしまうのをいつ覚えることができるのか。
 

80位 十二人の怒れる男

原題:12 ANGRY MEN
制作年度:1981年
限られた環境、関係性から当たり前を生み出すための労力が汗となって画面へと提示される。
 

79位 狼は天使の匂い

原題:LA COURSE DU LIEVRE A TRAVERS LES CHAMPS/...AND HOPE TO DIE
制作年度:1972年
人生というゲームを始めてしまった男たちの関係を可視化した作品。
 

78位 トゥモロー・ワールド

原題:CHILDREN OF MEN
制作年度:2006年
この世界の秩序の一部となったと感じてしまってからは、涙が止まらない。
 

77位 ルパン三世 カリオストロの城

制作年度:2006年
監督:宮崎駿
冒頭の「どっちにつく?」「おんなぁ」「だろうな」のやり取りだけで泣いてしまう。
 

76位 トゥルー・ロマンス

原題:TRUE ROMANCE
制作年度:1993年
なんといってもクリストファー・ウォーケンデニス・ホッパーが最高すぎて、最高。
 

75位 グラン・トリノ

原題:GRAN TORINO
制作年度:2008年
グラン・トリノイーストウッドであり、イーストウッドが紛れも無いヒーローなのであると言える。
 

74位 ゴッドファーザー

原題:THE GODFATHER/MARIO PUZO'S THE GODFATHER
制作年度:1972年
心地よく、回りだした歯車は誰にも止められない感覚に引きこまれていく。
 

73位 現金に体を張れ

原題:THE KILLING
制作年度:1956年
扉がつきまとうこの物語の中で、一度開いてしまったその扉は簡単に閉じることができないことを覚えることとなる。
 

72位 ノスタルジア

原題:NOSTALGHIA/NOSTALGHIYA/NOSTALGIA
制作年度:1956年
火と水が表現する時間は永遠を表すようにも思え、時間が濃縮されまばたきすることすら許さないようにも思える。
 

71位 動くな、死ね、甦れ!

原題:ZAMRI, UMRI, VOSKRESNI!/FREEZE-DIE-COME TO LIFE/DON'T MOVE, DIE AND RISE AGAIN!
制作年度:1989年
映画は”現実”に囚われてると感じずにはいられないラストの素晴らしさ。
 

70位 ドイツ零年

原題:GERMANIA ANNO ZERO/GERMANY YEAR ZERO
制作年度:1948年
家族のためを思う行動が、少年の落とす影を大きく変えていくのがわかる。
 

69位 悪魔のいけにえ

原題:THE TEXAS CHAIN SAW MASSACRE
制作年度:1974年
最初でもあり、ここで終わりとも言えるカタルシスがこの作品にはある。
 

68位 昼下りの決斗

原題:RIDE THE HIGH COUNTRY/GUNS IN THE AFTERNOON
制作年度:1962年
世界一関係性の見える撃ち合いの後に訪れるそれは誰にでも平等に起こるものだということを知る。
 

67位 ゴースト・ドッグ

原題:GHOST DOG: THE WAY OF THE SAMURAI
制作年度:1999年
全てを忘れさせる音楽が真っ暗な夜へといざなえば、破滅への足音が聴こえるのだ。
 

66位 M★A★S★H マッシュ

原題:MASH/M*A*S*H
制作年度:1970年
私の知らない戦争をそのフットワークで語らせてしまう手腕に驚きを隠せない。
 

65位 柔らかい肌

原題:LA PEAU DOUCE/THE SOFT SKIN
制作年度:1963年
足首から太ももへ、二の腕から手へと男はそれを我慢出来ない。
 

64位 戦場のメリークリスマス

制作年度:1963年
監督:大島渚
映画は「時代」を捉えることができていれば、その時代の当たり前は自然と現れる。
 

63位 ギャラクシー・クエスト

原題:GALAXY QUEST
制作年度:1999年
監督:ディーン・パリソット
これだけ大笑いして泣けるSFコメディはないし、パロディなのに本家より好き。
 

62位 GONIN

制作年度:1999年
監督:石井隆
豪雨の中、銃声によりやってきたパトカーが追い返される時にこの作品の空間を感じた。
 

61位 七人の侍

制作年度:1954年
監督:黒澤明
まるでそこで本当にあったことのように思える瞬間がこの戦にはあった。
 

60位 天使の復讐

原題:ANGEL OF VENGEANCE/MS. 45
制作年度:1981年
オスを狩るために聖母のような衣装を身に纏い、真っ赤な口紅を引き銃弾に誓いのキスをする。
 

59位 歩道の終わる所

原題:WHERE SIDEWALK ENDS
制作年度:1950年
冒頭のオシャレなタイトルバックを忘れてしまうかのような真っ暗な夜が印象的なフィルム・ノワール
 

58位 肉体の悪魔

原題:DIAVOLO IN CORPO
制作年度:1986年
溺れていくかのような生活に狂気が生まれていくが、その先に見える青年の成長がカタルシスを生む。
 

57位 サンセット大通り

原題:SUNSET BOULEVARD/SUNSET BLVD.
制作年度:1950年
語り手の死によって脚本が完成するような映画を褒めないわけにはいけないのである。
 

56位 カイロの紫のバラ

原題:THE PURPLE ROSE OF CAIRO
制作年度:1985年
悲しさよりもひとときだけでも映画の中のヒロインになれたならば、それはハッピーエンドなのかもしれない。
 

55位 ジャズ大名

制作年度:1986年
監督:岡本喜八
驚くほど気が狂っているし、驚くほどぐちゃぐちゃだけど言いたいことは至極簡単だったりするのだ。
 

54位 Wの悲劇

制作年度:1984年
監督: 澤井信一郎
まるで俳優を志すものの「呪い」にようにも思え、三田桂子は呪いそのものに思えてならない。
 

53位 カリフォルニア・ドールズ

原題:THE CALIFORNIA DOLLS/...ALL THE MARBLES
制作年度:1981年
感じたことのないほどの映画との一体感により、最後は拳を振り上げずにはいられなくなる。
 

52位 反撥

原題:REPULSION
制作年度:1964年
死んた胎児に見えるような鳥肉に、吸い込まれそうなカトリーヌ・ドヌーヴの目に狂気を感じずにはいられない。
 

51位 マリア・ブラウンの結婚

原題:DIE EHE DER MARIA BRAUN/THE MARRIAGE OF MARIA BROUN
制作年度:1979年
監督:ライナー・ヴェルナ―・ファスビンダー
「仕方がない」という生き方に絶望を感じ、みずからの手で裁きをくだすのだ。
 

50位 県警対組織暴力

制作年度:1975年
監督:深作欣二
どっちがヤクザでどっちが警官か分かったもんじゃないけど、それがまたこの作品のリアルなわけで。
 

49位 ザ・ミッション 非情の掟

原題:THE MISSION/鎗火/CHEONG FENG
制作年度:1999年
可視化される信頼関係とはどんなものなのか、ジャスコでの銃撃戦をにてそれを体感するのだ。
 

48位 暗殺の森

原題:IL CONFORMISTA/THE CONFORMIST/LE CONFORMISTE
制作年度:1970年
ある規則的なものに混じった不規則なおのれを取り除くと、どうなってしまうのか。
 

47位 さすらい

原題:IL GRIDO
制作年度:1957年
行き着いた元婚約者に追い返された後、来た道と向かう道を映すショットのさすらっている感が素晴らしい。
 

46位 斬る

制作年度:1962年
監督:三隅研次
ただただ美しい市川雷蔵は、出会ってしまった女が斬られる呪いにかかってしまっているとしか思えない。
 

45位 忘れじの面影

原題:LETTER FROM AN UNKNOWN WOMAN
制作年度:1948年
映画は男と女がいれば事足りるもので、あとは2人のずれが運命にも悲劇にもなりうることを教えてくれる。
 

44位 皆殺しの天使

原題:EL ANGEL EXTERMINADOR/THE EXTERMINATING ANGEL
制作年度:1962年
黒沢清監督作品のような、この世界の秩序がおかしくなってしまうという感覚はここからなのではないだろうか。
 

43位 戦艦ポチョムキン

原題:BRONENOSETS POTYOMKIN/BATTLESHIP POTEMKIN
制作年度:1925年
監督:セルゲイ・M・エイゼンシュテイン
人間本来の持つドラマを人を動かすことのみで見せ、心を動かせることができるのだと。
 

42位 次郎長三国志 第一部 次郎長売出す

制作年度:1952年
話の切り替わりの凄く早い活劇映画なのだが、それが全く苦にならずむちゃくちゃ面白い。
 

41位 野いちご

原題:SMULTRON-STALLET/WILD STRAWBERRIES
制作年度:1957年
自分の死期を感じた老人が、目的の地へたどり着くまでに過去の自分に巡りあう物語。
 

40位 さすらい

原題:IM LAUF DER ZEIT/KING OF THE ROAD/AU FIL DU TEMPS/IN THE COURSE OF TIME
制作年度:1975年
バスで走りだして始まった共同生活が、ここまでずっと観ていられる理由を今もずっと探している。
 

39位 バック・トゥ・ザ・フューチャー

原題:BACK TO THE FUTURE
制作年度:1985年
「現在」のために「過去」へ向かったはずなのに、どうしようもない想いが過去へと残るのだ。
 

38位 ウィンチェスター銃'73

原題:WINCHESTER '73
制作年度:1950年
最強の好敵手が身内である作品というのは、なぜこうも私たちの心を映画へといざなうのか。
 

37位 雨月物語

制作年度:1953年
監督:溝口健二
細部まで設計された作品は、仕草から足の運び方まで演出されているのかと。
 

36位 ゲームの規則

原題:LA REGLE DU JEU/RULES OF THE GAME
制作年度:1939年
多くの「ずれ」から生じる群青劇がこれほどまでに面白くなってしまうのか。
 

35位 穴

原題:LE TROU
制作年度:1960年
まるで登場する5人のことを昔から知っていたような気すら起きる、サスペンスでありドキュメンタリー。
 

34位 殺人者たち

原題:THE KILLERS
制作年度:1964年
「死に様」という言葉が現代にまだあるとするならば、この作品のリー・マーヴィンに捧げたい。
 

33位 クローズ・アップ

原題:CLOSE-UP
制作年度:1990年
ドキュメンタリーへの苦手意識を払拭するきっかけとなった作品で、現実へと引き入れる演出が素晴らしい。
 

32位 悲情城市

原題:悲情城市/A CITY OF SADNESS
制作年度:1989年
「自分もこの地に留まりたい」という気持ちを伝える際の肉体の動きが素晴らしすぎる。
 

31位 車夫遊侠伝 喧嘩辰

制作年度:1964年
監督:加藤泰
雪の降る真っ白なヴァージン・ロードのような夜道を人力車で走ってしまえば、そりゃあもう傑作としか言いようがない。
 

30位 フェリーニのアマルコルド

原題:AMARCORD
制作年度:1974年
四季が巡る中で起こる全てのことは、突然降る雨のようなものであるということを表している。
 

29位 早春

原題:DEEP END
制作年度:1970年
パネルをプールに浮かべた時から妄想は現実になり、そして現実はプールの底へと向かう。
 

28位 大砂塵

原題:JOHNNY GUITAR
制作年度:1954年
西部劇なのに女性が主役で、真っ黒な服装の村人に対して真っ白な衣装で対峙するジョーン・クロフォードが素晴らしい。
 

27位 スカーレット・ストリート/緋色の街

原題:SCARLET STREET
制作年度:1945年
これぞファム・ファタールと言いたい作品で、世界は何も変わらないのにここまで世界が終わったと感じられることがあろうか。
 

26位 博奕打ち 総長賭博

制作年度:1968年
監督:山下耕作
蛇の目傘を置いて立ち去る鶴田浩二の後ろ姿のかっこよさは、男が男に惚れてしまうレベル。
 

25位 めし

制作年度:1951年
飲み屋で上原謙と目が合わせれずくるりと外を向いてしまう原節子の可愛さ。
 

24位 叫

制作年度:2006年
監督:黒沢清
赤いワンピースと鏡の使い方の凄さ、私たちの思考の斜め上をいく物語が怖すぎる。
 

23位 東京流れ者

制作年度:1966年
監督:鈴木清順
『東京流れ者』が流れながら現れる渡哲也、喧嘩をする場所のセットの凄さをぜひ観てほしい。
 

22位 東京物語

制作年度:1953年
洗濯物越しの子供逹、夕方になれば自転車で帰る大人、戦争の余波を受ける女性、時代を撮っている素晴らしさ。
 

21位 オープニング・ナイト

原題:OPENING NIGHT
制作年度:1978年
映画の役を演じるジーナ・ローランズ、映画の中で舞台を演じるジーナ・ローランズ、そしてジーナ・ローランズ自身、どこまでがどのジーナ・ローランズだったのか。
 

20位 チャップリンの黄金狂時代

原題:THE GOLD RUSH
制作年度:1925年
監督:チャールズ・チャップリン
大富豪になったとしても他人が捨てたタバコを拾って吸ってしまうチャップリンという「スタイル」が知れる素晴らしい作品。
 

19位 あの夏、いちばん静かな海

制作年度:1991年
監督:北野武
左から右へサーフボードを持って移動し、まるで幻想のような彼を浜辺で眺める時間は、どこまでが現実でどこまでが夢だったのか。
 

18位 黒い罠

原題:TOUCH OF EVIL
制作年度:1958年
冒頭の長回しが好きすぎて、人生で初めて冒頭だけで巻き戻したのを覚えている。
 

17位 秋津温泉

制作年度:1962年
監督:吉田喜重
まるで秋津温泉という地では時間が止まる呪いにかかったかのような、その呪いを解くために死を選択するような。
 

16位 ラルジャン

原題:L' ARGENT
制作年度:1983年
あれよあれよと転げ落ちていくような感覚が、色と構図で表現されている。
 

15位 やくざ観音 情女仁義

制作年度:1973年
監督:神代辰巳
2人の感情が後ろの濁流で表現され、川に落ちる2人が堕ちてセックスに溺れていくのが分かる。
 

14位 霧の中の風景

原題:TOPIO STIN OMICHLI/LANDSCAPE IN THE MIST
制作年度:1988年
雪が降ってきて大人の時間が止まってしまうとか、ちょっと凄すぎませんか。
 

13位 ジョン・カーペンター要塞警察

原題:ASSAULT ON PRECINCT 13/JOHN CARPENTER'S ASSAULT ON PRECINCT 13
制作年度:1976年
ゾンビのように群れてわらわらとサイレンサーを付けた銃を持ったギャングが警察署を襲い、それに対して囚人と警察官が力を合わせて闘うとか面白くないわけがない。
 

12位 狩人の夜

原題:THE NIGHT OF THE HUNTER
制作年度:1955年
監督:チャールズ・ロートン
左手にはLOVEを、右手にはHATEを刻んだロバート・ミッチャムが白馬に乗って追いかけてくる足音が、声が今でも聴こえてくるようだ。
 

11位 最高殊勲夫人

制作年度:1959年
監督:増村保造
細部に渡るまでこの感覚が分かること、要するにに言いたいのは日本人に生まれてきてよかったということ。
 

10位 ファイト・クラブ

原題:FIGHT CLUB
制作年度:1999年
僕の原点であり、カンフル剤であり、映画をここまで観る要因となった作品であります。
 

9位 ギャング

原題:LE DEUXIEME SOUFFLE
制作年度:1966年
崖から落ちるトラックを眺めるショットのかっこよさに手が震え、もだえ苦しむほどに素晴らしい。
 

8位 幕末太陽傳

制作年度:1957年
監督:川島雄三
法被を羽織り、ひょうひょうと何だってこなしてしまうフランキー堺は最高の喜劇役者。
 

7位 三十九夜

原題:THE 39 STEPS
制作年度:1935年
88分でこれだけ詰め込めるものなのか、手錠を使うことで一気にサスペンスの距離感にもっていくのもさすが。
 

6位 ウエスタン

原題:C'ERA UNA VOLTA IL WEST/ONCE UPON A TIME IN THE WEST
制作年度:1968年
神が作ったものではないかと思えるようなショットの連続で、並ぶ死体を舐めるショットはよだれもの。
 

5位 東京上空いらっしゃいませ

制作年度:1990年
監督:相米慎二
初めて観たときは鑑賞中に作品が終わってしまうことを嘆き、泣けてきてしまったことを覚えている。
 

4位 クーリンチェ少年殺人事件

原題:A BRIGHTER SUMMER DAY
制作年度:1991年
映画という暴力の前に圧倒されて全ての感覚をもってかれ、味わったことのない喪失感にさいなまれる。
 

3位 サンライズ

原題:SUNRISE
制作年度:1927年
幸福が一定量を越えてしまうと、世界など関係なく自分たちの生活するあの場所まで飛ぶことを知る。
 

2位 静かなる男

原題:THE QUIET MAN
制作年度:1952年
僕の辞書で「多幸感」と引いたら、『静かなる男』と出てきます。
 

1位 脱出

原題:TO HAVE AND HAVE NOT
制作年度:1944年
たばこに火を付ける行為が2人の関係に火を付けることであり、こんなに粋なことをみんな知っているだろうか。
 

あとがき

 
ツイッターではベストのたかり屋と呼ばれる無類のベスト好きなわけですが、なぜそこまでベストにこだわるのか。それはベストを見れば、その人の全てが分かると思っているからなんです。
 
そして「監督につき1本」というのにこだわるのも、監督で固めてしまうとどんな映画が好きなのかが分からず、せっかくのベストもその監督が好きなことしか分からないまま終わってしまう。
 
ベストを見たときに、その人のイメージ通りだと無性にテンションが上ってしまう。観た映画がその人の血肉になっていると確信する瞬間なのである。
 
自分が生まれる前どころか、親が生まれる前の作品を観るのが当たり前になって丸5年ぐらいが経とうとしていますが、どんどん自分のベストの毛色が変わってきていることを感じています。
 
新作もしっかり劇場で観ていきますが、自宅で過去の名作を楽しむことにも今後も力を入れていきます。2016年もベストを更新する可能性がありますので、その際にはまた見ていただけたらと思います。